一人で抱えず、全員で解決に向かう職場
訪問看護ステーション えんむすびの現場を動かしているのは、チームで助け合う連携力です。訪問そのものは看護師が一人でお宅へ向かいますが、判断に迷う場面や適切な処置か悩む場面では、抱え込む前に気軽に相談できる関係が保たれています。多くの療養者を支える中で疑問や問題が出ても、全員で相談して解決を目指す空気が根づいているのが、この職場の土台になっています。
この助け合いの背景には、幅広い年代のスタッフが在籍していることがあります。特に40代から50代のミドル世代が多く、子育ての大変さを知る者同士だからこそ、急な事情が起きても互いにカバーし合えます。取材の中で、困ったときに声を上げやすい雰囲気こそがケアの質を保っている、という現場の実感が伝わってきました。
看護師と理学療法士が組む二本立ての体制
在籍しているのは看護師と理学療法士で、それぞれの専門性を持ち寄って在宅の暮らしを支えます。看護師は血圧や脈拍などの確認、服薬の管理、点滴、床ずれや口腔のケア、入浴の介助を担い、療法士は上・下肢の筋力強化訓練やバランス訓練、歩行訓練といったリハビリを受け持ちます。移乗動作の確認には理学療法士が同行するため、介助による腰への負担が心配な看護師でも無理なく動けます。
ブランクや未経験からでも戻れる育て方
訪問看護ステーション えんむすびは、出産や育児で現場を離れていた人や訪問看護が未経験の人も受け入れています。はじめは先輩に同行して訪問し、看護業務を中心に必要な支援を覚えてから、研修期間を経て一人での訪問へ移っていきます。基礎から学び直せる段取りがあるぶん、しばらく現場を離れていた人でも段階を踏んで復帰できます。
訪問で使う車は事業所が手配し、自家用車を用いる場合は車両手当が支給されるため、普通自動車運転免許があれば車を持たない人でも始められます。深夜や休日の急変に備えるオンコールは希望制で、対応した回数に応じて手当が支給される仕組みです。それぞれの事情に合わせて働き方を選べる形が整えられています。
外部の専門職ともつながる支援の広がり
チームの連携は事業所の中だけにとどまりません。医師やケアマネージャー、地域包括支援センターといった外部の専門職とも連絡を取り合い、一人の療養者を多方面から見守る形をとっています。宮崎市内と児湯郡エリアを対象に、それぞれの職種が役割を分担しながら在宅療養を支えます。
社内の助け合いと社外との連携が重なり合うことで、体調や症状の変化に気づける目が増え、ケアの厚みが生まれます。宮崎市島之内の拠点を起点に、こうした支援の輪が地域へ広がっています。


