場所を変えずに療養を続けるという選択
病気や障がいを抱えると、療養の場をどこにするかという問いに向き合うことになります。訪問看護ステーションLinkが支えているのは、住み慣れた自宅にとどまったまま、必要な看護やリハビリを受けるという道です。看護師がご自宅を訪ね、医師の指示書に沿った医療的ケアを行うため、慣れた環境を離れずに療養を続けられます。香川県丸亀市を拠点に、暮らしの場そのものを医療の届く場所へと変えていく取り組みです。
自宅で過ごし続けることには、数字に表れにくい意味があります。使い慣れた台所、庭の景色、家族と囲む食卓といった日々の断片が、その人の心身を支えていることは少なくありません。療養のために暮らしのすべてを組み替えるのではなく、暮らしの側に医療を寄せていく発想が、在宅看護の根にあります。慣れた場所で過ごせること自体が、回復への土台になる場面もあります。
暮らしを丸ごと視野に入れる看護
訪問看護ステーションLinkが見ているのは、病気や障がいそのものだけではありません。その方がこれまで大切にしてきた暮らし、家族と過ごす時間、続けてきた趣味や生きがいまでを含めて、どう支えられるかを考えます。看護やリハビリは、自分らしく暮らし続けるための手段として位置づけられています。だからこそ、同じ病状でも支援の形は一人ひとり異なってきます。
訪問のたびに、看護師は体調の数値だけでなく生活の様子にも目を向けます。食事がとれているか、眠れているか、気持ちが沈んでいないか——そうした暮らしの手ざわりが、体調の変化を読み取る手がかりになります。個人的には、検査値の管理にとどまらず生活そのものを見ようとする視線に、この事業所らしさが表れていると感じました。
変わりゆく状態に、途切れず伴走する
在宅療養は、始まったところで終わりではありません。体調や生活の状況は時期によって移り変わり、それに合わせて訪問の内容や頻度を見直していきます。医療的ケアに重心を置く時期もあれば、リハビリで動作の維持を図る時期もあり、その時々の状態に応じて支援を組み替えます。夜間や休日の急変には年中無休・24時間の体制で応じ、必要に応じて主治医やケアマネジャーとも連絡を取り合います。丸亀市郡家町654-3から近隣の市町まで足を運び、暮らしが続く限り伴走を重ねていきます。


